【観劇ログ】演劇集団キャラメルボックス 30th vol. 3「時をかける少女」
ども。イマイです。
8月の夏休み期間に入りましたが,10年くらい前から夏休みというのは非実在の存在でして,適宜休めるところ,遊べるところで遊んでしまおうというのが基本方針です。
さて,今日は説明不要と思いますが,東京,もとい池袋サンシャイン劇場にやってきました。
演劇集団キャラメルボックスの「時をかける少女」です。
原作は言わずと知れた筒井康隆さんの小説で,映画化もアニメ化もされている作品ですが,舞台化は今回が初めてとのこと。実は小説,映画,アニメも全部スルーしていた私としては真っ新な気持ちで*1観劇に臨むことになりました。
初日の公演では,あの原作者の筒井康隆さんが感激に訪れ,ご自身の日記に今回の公演を詳細に書かれています。
初見であることも手伝ってか,どのようなストーリーになるのかワクワクしながら,今日の観劇に臨みました。
今回の公演の特徴は何と,開演前,舞台装置の撮影がOKになっていることです。通常の舞台では絶対ダメなこと*2なのですが,サービス精神旺盛なキャラメルボックスさんならではのサービスだなと思いました。というわけで写真を一枚パチリ。
この舞台装置は回転するようになっていまして,3パターンのシーンがこれで表現できるようになっています。
さて,恒例の加藤昌史さんたちによる前説も無事終了し,山手線の遅延も何のそので開演となりました。まだ公演中なので,ネタバレ防止用の改行を連打します。
ストーリーはご存じの方も多いと思いますが,公式Webでは下記の通り記されています。
尾道マナツは高校2年の女の子。札幌で両親と暮らしている。
8月、東京に住む伯母が病気で倒れたと聞き、看病のために東京へ行く。
伯母の芳山和子は、大学で薬学の研究をしていた。マナツは伯母に付き添って大学へ行き、そこで幼馴染みの竹原輝彦と再会する。
その時、研究室で爆発事故が発生。目が覚めると、マナツと輝彦は一日前にいた。
二人は事故のせいで、タイムリープしたのだ。
マナツの話を聞いた和子は、自分の高校時代を思い出す。32年前、和子は何度もタイムリープした。
彼女にその能力をもたらしたのは、ケンという名の少年だった……。
小説などをご存じの方は,あれ?これ違うストーリーではないかと思うかと思います。それもそうで,これは小説や映画の『時をかける少女』のその後の物語なのです(公演終了後に確認したら,プレスリリースにその旨がしっかりと記載されていました)。
http://www.caramelbox.com/stage/30th-3/pdf/pressrelease.pdf
最初に申しあげたように,私は小説版も映画版もアニメ版も拝見していないのですが,結論から言うと,「原作を知らない方にも楽しんでいただける」というプレスリリースの表現は間違いなく,原作を知らない方どころか演劇をこれまで観たことない方でも自信を持って薦められる作品だと断言いたします。
公演終了後の私のTwitterでも下記のように感想を書きました。
演劇集団キャラメルボックス「時をかける少女」観劇だん。笑ってわくわくして切なくなりながら駆け抜ける見どころが揃った夏休みにピッタリのお芝居。学生さんが初めて観るお芝居としてもおすすめ。9日まで東京、もとい池袋サンシャイン劇場にて。 http://t.co/rVeDHWM8aW
とにかく,元気は良いものの,将来については少し引っ込み思案なマナツが,急激に秘めたる気持ちとかを解き放っていく感じは夏休みにぴったりなパワーのあるお芝居だと感じました。
感想については演劇集団キャラメルボックスの制作総指揮の加藤昌史さんがTogetterにまとめていらっしゃるので,ご参考になさって下さい。もし,観劇するかどうか迷っていたら,ぜひ観てしまった方が良いです。
たしかに「時をかける少女」の初舞台化ということだけで,話題たっぷりの舞台なのですが,キャラメルボックスの魅力である,笑いどころも,ファンタジーも,疾走感も,そして少し切ないストーリーも全部詰まっているお芝居です。
キャラメルボックスさんをこれまで観たことがない,あるいは演劇をこれまで観たことがない人にも入門編として勧められるそんな作品でした。それこそ,開演した直後,PCに向かって小説が書き上がらないことを悩んでいるマナツを照らす照明が綺麗だなという所から私はこの作品が好きです。もう1度の観劇は予定としてはキツいのですが,たぶんDVDが出たら確実に購入するコースです。
24歳以下の方だとチケットが安くなったり等,学生さんなら色々見やすい環境が整っていますので,もし迷っていたら是非観劇してみてはいかがでしょうか。暑い夏休みに景気づけの演劇としてはぴったりだと思います。