【観劇ログ】劇団しようよ「あゆみ」
どうも。イマイです。
どんなに忙しくても,たとえこの観劇ログが即日上げられなかったとしても,演劇を見ることはやはり好きですし,新しい楽しさが見つかることは何よりの喜びです。
本日は,劇団壱劇屋さんのマッシュアッププロジェクトから不思議な縁で,観劇を続けている劇団しようよさんの作品「あゆみ」を観に,駒場のアゴラ劇場までやって参りました。(本務多忙モード中に付き,ミニバージョンでお届けします)
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今回の作品は,ままごとの柴幸夫さんによる戯曲「あゆみ」を劇団しようよバージョンで上映しています。本当は文章でちゃんと表現したいのですが,きちんと書いている時間がないので,とにかく上演期間中に何らかの記録を残したいと思って走り書きをしておきます。多少ネタバレを触れるので,改行を連打しておきます。
- 冒頭のシーンで柴さんが前説の延長線上で役者インタービューなるものを始めたときには,1ステージ目のボーナストラックかなと思っていたのですが,まさかあれ自体が作品の一部だったとは驚きました。でも考えてみれば劇団しようよさんのせんがわ劇場の作品,特に路上パフォーマンスは日常と非日常を明確に分けると言うより,お互いの境界線を曖昧にしながら連続していたことを考えると,納得した次第です。
- セットを置かず,ビニールテープで区切ったエリアの中を役者さんたちがかけずり回っているのは躍動感があってとても魅力的でした。
- 女性向けの脚本を男性が演じると言うことに違和感はなく,むしろ普通に観ている自分がいました。ある種,虚構だと言うことがハッキリ分かっていたせいか,ラストシーンにカメラマンである父親が娘の代わりの役と入れ替わって,走馬燈のように
- 中盤からカメラマンである父親が真ん中にいる演出はどうやら今回特有と言うことで,何も語らず羨ましそうに観ている父親の視線のおかげで,物語が女性の幸せな告白シーンだけの意味から,それを眺めている父親の寂しさの意味も加わっていて,とても引き込まれるものがありました。
- 大原渉平さんがスケッチブックを使って手書きのメッセージを観客に向かってみせるシーンは,セリフを発せず時に音楽すらないので,沈黙の時間が流れます。異論反論があるかもしれませんが,私はあの沈黙の中でただメッセージを流すあたりが,映画の回想シーンを連想させるようなアクセントがあって好きな演出です。
- アンネの日記の下りは劇団しようよさんの作品でたびたび登場する,言葉とか気持ちとかに対する感覚の鋭さや熱さを感じました。
- 私個人の思い込みかも知れませんが,劇団しようよさんのエッセンスが全て詰め込まれた作品だと思いました。