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リブラリウスと趣味の記録

観劇とかパフォーマンスとかの鑑賞記録を淡々と。本務の仕事とか研究にご興味ある方は本家ブログまで( http://librarius.hatenablog.com/ )

【観劇ログ】演劇ユニットm.a.y.a-T国「猫型ロボット大戦争2016」

どうも。イマイです。

業務多忙につき,観劇ログを2つほど溜めてしまっております。別に自己満足なので良いのですが,ちゃんと後日,触れたいと思いますので,もう少々お待ちを*1

今日は,観に行った日にログを書くといういつもの体制に戻して,執筆することにします。本日は出演者の方のお誘いで,ウッディシアター中目黒までやってきました。

東急東横線の中目黒の駅から横浜方面へ徒歩6分ほどあるくと,商店街の中にある歯医者さんの脇に劇場へと下りる階段があります。地下の部分が劇場になっています。初めての劇場なので,ちょっとそれだけで胸がときめきます。

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(トップページからお越し頂いた方は「続きを読む」リンクをクリックしてください)

客席に入ると,椅子がパイプ椅子でもなく,クッション椅子でもなく,ディレクターズチェアーのようなタイプでした。座りにくいかと思いきや,座り心地もよく,良い感じです。

場内アナウンスで開演前の注意が行われて数分が経過すると,BGMの音量が大きくなり,場内が暗くなってきました。開演です。では,恒例のネタバレ防止の改行を連打したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

劇のあらすじは下記の通りです。

西暦20XX年、生産人口が5千万人にまで減少した日本は、国をあげてロボット工学に力を入れた。結果、第一次産業はもとより、二次、三次とありとあらゆる分野でロボットが活躍する時代になっていった。また、近隣諸国との関係悪化により、軍事用ロボットの開発を余儀なくされた日本国は、ある天才科学者と接触を図る。 産業と軍事、日本のロボット工学は凄まじい進歩を遂げる事となる… (http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=76188 より)

 あらすじを見るとサイバーもの?との印象を受けますが,開演して舞台上に現れるのは,高円寺とかのガード下で見るような飲み屋さんのシーン。オリンピックの中継に熱狂する老人,林進一と,それを適当にあしらう中年の店主,岡嶋繁です。ひとしきり会話を交わした後,たばこを買おうと老人が自販機に向かうと,そこではロボットがたばこを販売していて,健康状態まで心配してくれる…そう,一見すると昭和30年から40年頃の飲み屋のシーンのようでいて,ロボットがあちこち普及した近未来の世界が舞台です。

良く聞くと老人も,ロボットに仕事を奪われた類いの人間であり,川向こうの地域から追い出されこのスラムに定住せざるを得なくなった人物とのこと。ひとしきり話をし「うどん」を食べようと店主に声をかけ,店の従業員が引き受けると思いきや,そこもロボットが嫌そうな顔でしながら水平移動をしてきます。どうも,スラムであってもロボットは比較的入手しやすい時代のようです。

そうしている間に,店の奥から店主の息子,岡嶋ヒデが起き出します。ヒデは研究室へ向かうと言って飲み屋を飛び出します。舞台は飲み屋から研究所のシーンへ移ります。研究所では,5体の猫耳をつけた人型ロボットが建ち並び,有田八郎教授がヒデを待っていました。ヒデは教授の助手で,点検業務のために研究所へとやってきたようです。

舞台は,この飲み屋と研究所のシーンを切り替えながら進んでいきます。途中,舞台チェンジの間には舞台入り口の所を第2の舞台として使って,間をつなぐストーリーが展開されていきます。

動かないと思っていた研究所のロボットはとうの昔に動いており,うだつの上がらない岡嶋繁は実は元研究者で,亡くなった天才が作り上げた飲み屋の倉庫に転がっていたロボットが実は動き出して…と舞台上は細かいギャグが満載されながらも,近未来として訪れるかもしれない物語が展開されていきます。結末は舞台で是非。

今回の舞台は,役者さんが魅力的に見える舞台でした。例えば,冒頭から登場するたばこ販売ロボットNS-D.SPは序盤,健康に注意しろと言いながら,その場で回転して壊れかけるのですが,これがちゃんと水平面で回転しています。そして,飲み屋の給仕役であるNGR-H700型ハナコもこれに対応して水平移動をしていて,さりげない部分ですが,おおっと思いました。この二台は宇宙線が降り注いだ後,それなりに人間くさくなっていて,たばこ販売ロボットが腕を外して休んでいたり,無愛想な給仕ロボットは急に愛想良くなっていたりしていて,このギャップも楽しく拝見しました。

そして倉庫で眠っていたDR-M.300型ドラエちゃんは,これまたそれまでの停止分のフラストレーションを発散するがごとく,縦横無尽の活躍を見せまして,殺陣で動くわ,5台の猫型ロボットのピンチを救うわとロボットだと思えないほどの柔軟な動きを見せます(そのギャップこそが狙いだと思います)*2

岡嶋繁と林進一の二人も,SF的でどこか現実離れする世界をこの世界の地続きであるかのように見せる人間くさいセリフの応酬を繰り返しています。そして,繁とヒデの研究者同士の会話で工学系の用語Onlyになりかけるところで一喝し,日常へ引き戻す妻の岡嶋繁も恐妻には違いないのですが,どこか憎めない愛らしい演技で魅力を感じました。

おそらくはsexaroid的な用途目的で陸軍に500億で売り飛ばされかけた猫耳ロボット5人衆も,まあそういう用途を考えるだろうなと言う感じの男性アピール的な魅力にあふれた雰囲気と動きと,その一方で普通の女子的な話題で盛り上がるあたりは,ロボットと人間の地続き感をこちらも印象づけていました。それぞれの魅力を語るには1回の観劇では足らないので省略しますが,5人が舞台上を駆け回るシーンは迫力がありました。

そうそう,お誘い頂いた出演者の方とは,片田友香梨さんでして,この5人衆の一人,CW-MS.0167(ヘッド)の役を演じていました。

ameblo.jp

相変わらずの姿勢の良さに加え,殺陣のアクションをこなす一方,セリフや演技でも転換のきっかけを担当していることもあって,美味しい役だと思いました。スゴかったです。

研究所の所長である田中角江,陸軍の要職である杉田庄一,長谷川君(AT-P.KY型)はそれぞれテンプレート的な役かなと思いきや,それぞれが非常に個性的な背景や癖を抱えていて,所長の訛り,陸軍の少佐の空手,中嶋君のハードボイルドなど,しれっと発揮する癖はこの物語の清涼剤でした。

それぞれの衣装もかなり作り込んであって,猫耳ロボット5人衆の所は最初目のやり場に困ったことを白状しておきたいと思います。

そんなこんなで色々な役者さんの魅力を感じることができた1日でありました*3

 

yaplog.jp

*1:やっぱり観に行った勢いでその日のうちに書かないと駄目だなと思います…

*2:あと,演じていた野本さんの終演後のカーテンコールでの最後の一礼が凄く真っ直ぐな感じで強く記憶に残っていまして,もう一度どこかで拝見したい役者さんだと思いました。

*3:ちょっと急いでいたので,さっさと出てきてしまったことを今はちょっとだけ後悔しております。