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リブラリウスと趣味の記録

観劇とかパフォーマンスとかの鑑賞記録を淡々と。本務の仕事とか研究にご興味ある方は本家ブログまで( http://librarius.hatenablog.com/ )

【観劇ログ】悪い芝居vol. 17「キスインヘル」

ども。イマイです。
怒涛の観劇月間の最後を飾るのは悪い芝居さんの「キスインヘル」です。

月曜日19時の回と言うことで,
お仕事が終わってから東京,赤坂見附の赤坂RED/THEATERに駆けつけました。
(以下若干ネタバレ有り)

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悪い芝居さんは一見すると荒唐無稽なように見えて,その中にはきちんと演劇とか,ストーリーとかが隠れているのが魅力です。「カナヅチ女、夜泳ぐ」から、割と機会があれば観に行く劇団さんです。

今回はフライヤーは少し刺激的なデザインなので,学生さんに行ってみようというのは言いづらい感じですが
爆音と言葉の応酬ということで,どんなパフォーマンスが繰り広げられるかを楽しみに伺いました。

悪い芝居vol.17『キスインヘル』 - 特設ページ
(フライヤー画像はちょっと過激かもなので,閲覧注意)

客席に入ると,赤色のライトが客席を照らしていて,独特な雰囲気を醸し出しています。
配布のフライヤーも全部赤っぽい色で見えたのは,新鮮な感じでした。

お話は恋愛詐欺師の会社に勤める男性と女性の物語が中心になっています。
要するに、お金を求めるために、相手に合わせて会話し、調子を合わせて高額な
品物を買わせる駄目方面のお仕事なのですが、その相手が
ひと癖もふた癖もあるトンデモで…という感じで進んでいきます。

そして本舞台の魅力が,出演者による生バンドの演奏と歌。シーンの切り替えによっては,
歌と演奏で切り替わっていくのですが,非常に自然に切り替わっていて,切り替えが気になる場面は皆無でした。
演奏に乗せながら,テンポよく荒唐無稽に見える、でも人間くさい物語が展開されていきます。

無茶苦茶すぎて笑いを誘うキャラもいます。最初むちゃくちゃすぎて,笑いと言うより
失笑に近い感じだったのですが,それで押し通されると何か落ち着きが出てくるのですから不思議です。
(そしてこのキャラが実は正気だったことを最後で知ってまた驚くのですが)

さて,物語の台詞には「性細胞に戻る」というフレーズをはじめとして,歌の歌詞であるかのような
印象的な台詞が多く出てきます。観劇直後はそのフレーズのおもしろさが印象に残っていたのですが,
帰り道でよくよく考えてみると,あのお芝居自体が歌の歌詞で構成されていたのではないか,
もしかすると,パンクロックの歌詞を戯曲化するとこんな感じの舞台になるのではと妄想しています。
(たぶん思い過ごしだと思いますが)

物語が佳境にはいるにつれて,おふざけのように見えた箇所が実は真剣勝負だったり,
ひ弱に見えるキャラが実はかなり強かだったりと言う驚きあり,
そして演劇ならではの言葉の応酬あり,とタップリ楽しめる140分間でした。
外見はひねくれているように見えて,実はまっすぐな純愛劇で,最後はなんだか切なくなりました。

エンディングは出演者全員でのキスインヘルの演奏。
特に,山崎彬さんの暴れっぷりが突き抜けていて,ちょうど私の頭の横あたりを
駆け抜けていきました(どんな状態だ)。
あとで舞台監督さんとかに怒られてやしないかと余計な心配をしてしまうくらい,縦横無尽に駆け回っていました。

舞台の台本とサントラCDをゲットしたので,明日以降時間のあるときにでも読み込んで,
シーンを思い出しながらニヤニヤしてみたいと思います。