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リブラリウスと趣味の記録

観劇とかパフォーマンスとかの鑑賞記録を淡々と。本務の仕事とか研究にご興味ある方は本家ブログまで( http://librarius.hatenablog.com/ )

(観劇ログ)ピースピット「れみぜやん」@大阪・ABCホール

ピースピット「れみぜやん」@大阪・ABCホール
1月25日(土)19:00〜
1月26日(日)12:00〜

私にとって末満健一さんは,特別な意味を持った方です。あと10年先に,この3年か4年のことを思い出すときには確実に登場することは間違いないでしょう。前にさんざん書いたので,簡潔に済ませておきますが,東京の劇団さんですら足を運ばない出不精が,大阪まで新幹線を使って観に行くことになったのは,TAKE IT EASY!さんの「千年女優」東京公演を観たからであり,そこから演出家としての末満健一さんが気になってYoutubeをさまよう→take-nobleさんの演劇ビデオ館 SHOPでピースピットのSMITHを入手する→もっと観たくなる→極楽百景亡者戯のキャンペーン,ピースピット五夜連続PP大UST祭でさらに熱が燃え上がるという,今話題の「悪循環」の典型例のような状態で現在に至っています。(後この別ルートとして,月曜劇団,ミジンコターボについても語れるのですが,それぞれ時期が来たら改めて語りたいと思います。)

ピースピットも一昨年のTrinity The TRUMPのフィメールバージョンで初めて大阪での観劇が叶い,半年前の「RIP」と2回の現地参戦を重ねてきました。永遠に続くものはない,いつかは来ると分かりながら,でも来てしまったこの時。1月16日,今回の公演を持ってピースピットが休止となるとの発表がありました。LOTUSのUstreamで新作三本作ったら戻ってくると仰っていましたので,あくまでもこれで全部終わるわけではありません。でも一定期間は観ることができないのだ,これは何としてでも万難を排して参加しなければと気合いを入れて,予定を工面した次第です。

「れみぜやん」というタイトルから,想像がつくとおり,この作品はあの文学,ミュージカル作品「レ・ミゼラブル」を下敷きにした舞台です。おそらく演劇ファンでならずとも知っている「レ・ミゼラブル」という題材を,昭和37年の大阪に舞台を移して展開する,最初はモチーフだけもらって後は全く違うストーリーが展開されるのだろうなと勝手に予想していました。しかし,公演が近づくに従って末満さんの「原作」に関する考え方が公開され,もしかしたらという予感が。「レ・ミゼラブル」を知らなくても楽しめますが,「レ・ミゼラブル」が好きであるなら,絶対に観ておいた方が良い舞台です。あの色彩,空気,音色,言葉,光,どれをとっても文句なく勧められます。できれば1回でなく,2回,3回とみることで,舞台の隅々にちりばめられた小さなパーツが,どれだけ配慮されて配置されているかが分かるようになってくると思います。そのような予感があったので,急遽,当日券で日曜日のマチネも参加してきました。

舞台は昭和37年という,間違いなく今と地続きな時代なのですが,考えてみれば,もう50年前なのですね…。多くのシーンで用いられるオレンジ色の照明が夕焼け以外の懐かしいイメージを喚起させていて,非常に強く印象に残っています*1。あと2回目を観てから改めて思いましたが,音響王子はやはりイケメン*2。石原さんと山浦さんは駒場アゴラで2人芝居を拝見していますが,今回はお二人とも色気があって見とれて聞き惚れていました。あと赤猫を演じた緒方晋さんは渋くて迫力があって,自分が女性なら惚れてます(←問題発言)

土曜日のソワレで末満さんが急性喉頭炎でかなり苦しそうに台詞を話していたので,心配していたのですが,土曜日夜に驚きの発表がありました。代役で赤星マサノリさんが急遽出演決定。おそらく半日以下の準備時間だったと思うのですが,全くそんなことも感じさせず,またカーテンコールでも代役である旨を告げず,まるで昨日まで普通に参加していたような風体でそこにいるというプロの役者さんの実力を見せつけてもらった気がします。(千秋楽は末満さん復帰とのこと!良かった…。)明日の千秋楽は残念ながら伺えませんが,大阪近辺の方で観劇フリークの方,強くお勧めします。行く価値は絶対にあります。

ピースピットの復活公演が将来もし実現するのであれば,必ず駆けつけたいと思います。それがどこで開催されるものであっても様々な方法を駆使して参上します。

追伸:レ・ミゼラブルの中途半端な記憶で盛り上がって,感想カードにえらそうなことを書いた(「マリウスのあの箇所が原作通りで素晴らしい」と書いたはず)のですが,帰り道に親しい方にそのことを話したら,役名や設定を勘違いしていたことに気がつきました。深く反省し,ちゃんと原作を見直そうと決意した次第です。ただただごめんなさい…。(今年はなんだかこういう傾向が多いので,知ったかぶりは絶対にしないようにします…。微妙に本務の方でも起きている問題なので…)

*1:加藤直子さんの照明はとても好きです。今後も追っかけていきたいと思います。

*2:マジメに申しあげますと,非常に難しくオペレーションをさらっとこなして涼しい顔をしている王子はカッコイイのであります