リブラリウスと趣味の記録

観劇とかパフォーマンスとかの鑑賞記録を淡々と。本務の仕事とか研究にご興味ある方は本家ブログまで( http://librarius.hatenablog.com/ )

【観劇ログ】満月動物園「ツキカゲノモリ」

ども。大阪にいます。年末のこんな時期になぜ大阪なのかというと,昨日まで京都でお仕事でして,ちょっと足を伸ばせば大阪に行けるなー。でもこんな年末なのに公演なんかやっていないよなーと思っていたら,「やってた!」ということで,前売りを買って楽しみにしていました。お目当ては満月動物園さんです。


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前に,伊藤えん魔プロデュース「コロニー」でこの劇団の西原希蓉美さんを拝見していて,この劇団の方なんだと知っていたこと,4月に拝見したミジンコターボ解散公演「ほらふき王女バートリー」主演されていた片岡百萬両さんが出演していること,それから,観劇三昧さんの配信で劇団の名前をちらちら見ていたことの3つの理由+こんな年末に公演を打つなんて面白そうと言う軽い気持ちで,人生二度目のシアトリカル應典院と相成りました。

例のごとく,あらすじや作品については公式Webサイトをご覧下さいませ。

さて,1時間50分の公演を拝見しての感想ですが,「どうしよう。これ大好きなパターン」というのが,まず思い浮かんだ感想でした。素人があれこれ言うのもおかしいのですが,一つ一つが本当に丁寧に作られていて,それが手を伸ばせば届きそうな距離で展開していることが何よりも嬉しかったのです。

関西には,ピースピットさん,ミジンコターボさん,そして月曜劇団さんという公演を行うなら,まず本気で新幹線のチケットとスケジュール調整を悩む劇団さんがありますが,満月動物園さんは,今後の公演日程を見ながら,どのタイミングなら大阪に来れるかなぁと本気で悩むレベルに到達していました。15周年ということだそうですが,どうして15年も気づかなかった>自分 と言いたくなるレベル。

ネタバレにならないように気をつけながら,好きな点を書き出して行きたいと思います。

  • 一つ一つのセリフが印象深く,記憶に残っています。無駄があるようで,無駄がないです。
  • 澳の独白,自殺魂のあのシーンの切り替わり,死神の変わっていないようで実は揺れ動いている感じ,濤のふと見せる弱さ,湊の芯の強さ,厄病神のまっすぐさ,浮のあどけなさ,どれもが心を揺さぶります。
  • 場面に応じて役者さんに投影される照明が,綺麗でそしてシーンにピッタリ当てはまっていて,あの世界を引き立てています。
  • 音響もテーマがハッキリしていて,開場した時から流れている曲から好きなジャンルが続いていました。
  • ラストの方で,パズルのピースが瞬く間に埋まっていく感じ,自分ではそんなつもりはなかったのですが,感情を抑えることができないくらい,どっぷりと世界に浸かっていました。

帰り道で歩きながら,記憶をたどって,あの物語は誰の視点なのかとか悩んでみたり,ある登場人物に「良かったね」とか,「いや,そこは我慢したらダメだろ」とか,声をかけたくなってみたりと,すっかりあの世界に魅せられてしまっていることに気づきました。

次回公演は3月,6月,9月,12月と開催されるとのことです。全ての公演に行きたいと思いますが,自分のお仕事的には結構厳しい日程なので,何とか1回でも行ければと思って,スケジュール帳とこれからにらめっこしたいと思います。

公演は明後日の12月28日(日)まで,大阪日本橋のシアトリカル應典院にて。まだお席は取れるみたいです。あと,遠くで観に行けないよーと言う方は,地団駄を踏んで悔しがるがいいさ観劇三昧さんのWebサイトで2009年の公演の映像も配信していますので,よろしければご覧になって観て下さいませ。


演劇動画配信サービス「観劇三昧」 : 満月動物園『ツキカゲノモリ』